2歳半の歌
最近、長男が短いけれどオリジナルの歌を作って歌っている。
どういうのかというと、
プラレール〜、プラレール〜、る〜る〜る〜、るる〜
おにさん、おにさん、さんさんさん、さんさん〜
と、目に付いたものを片っ端から歌にして喜んでいる。
うっかり、僕も真似して合わせると、ピタっとやめてしまうので(涙)、親の気をひきたくて歌っているのではなさそう。という事は、自分が嬉しくて歌っているのだと思う。
そういえば、以前に汽車ぽっぽの歌の替え歌を一生懸命せがまれた時期があった。
「汽車、汽車、ぽっぽ、ぽっぽ、ぽっぽ、ぽっぽ、ぽっぽっぽー
ぼくらを乗せてー・・・」
の汽車の部分を新幹線に変えたり、宇都宮線に変えたりしたバージョンをとても気に入っている様子だった。
メロディーを外すと「?」な顔をするので、単純に親にかまってもらえて喜んでいるというよりは、歌のメロディーと言葉の組み合わせが何か嬉しいのかもしれない。それとも、メロディー自体は好きなのだけれど、言葉が同じだと飽きてくるから替え歌にすると嬉しいのかもしれないと思う。
僕は音楽に感動はするけれど、いわゆる「心を揺さぶられる」ような体験をした事はないと思う。フランスの小説家ロマン・ロランの大作「ジャン・クリストフ」は主人公が音楽を愛し、良い音楽に涙を流し、ダメな音楽に激怒しながら、人生を歩む作品なのだけれど、ヨーローッパの作品には時々そういう音楽の価値を非常に高く見積もっているものがある。作品を楽しむ上で、聖書の知識が必要なら、聖書を読むし、ギリシア神話の知識が必要ならホメロスだとかを読むのだけれど、音楽への感動が必要な作品となると太刀打ちできないのが残念なところ。
僕は多分成長する過程でそういう感受性を取りこぼしてしまったのだと思うけれど、長男にそういう良い構えがあるなら、抑えてしまうような事はしないようにしたいと思う。